内容紹介
日本全国にどれほど菓匠が居るかさだかではありませんが、茶の湯のお菓子はこれでなければならないという制約はありません。むしろそのお菓子が“茶の湯する心”に素直に入ってくる時、意味を持ち、趣を増すのではないでしょうか。
――「はじめに」より
――「はじめに」より
今日庵で選ばれ愛されてきた菓子は、先匠方の感性の結晶ともいえる。今日という日のお菓子を一服のお茶と同様に、我も人もいつくしみ楽しみたいという思いから、裏千家の十五代家元夫人が菓子にこと寄せ、初釜から除夜釜に至る茶家一年の思い出とお菓子に託した心くばりを詩情豊かに綴った小さな暦。